「3次元モデリング」でアイデアを形に
「3次元モデリング」とは、写真測量やレーザー測量を使って、対象物を3Dデータ化する技術のこと。
この技術を使うことで、例えば文化財として価値のある石像や、個人的な想いが詰まったオブジェなど、何でもデータ化することができます。さらに、3Dプリンタにデータを入力することで、造形物としての保存も可能です。
- 3Dプリンタを利用したいが、そもそも3Dデータを作成する術がない
- 貴重な文化財(仏像や資料など)を後世に残したい
といったご要望にお応えすることができます。
写真測量を応用した「3次元モデル」の作成
「SFM-MVS技術」により、あらゆる対象物を3次元データ化し、ありのままの状態で保存することができます。
SFM(Structure From Motion)
「SFM」とは、動画や画像データから、対象物の形状を復元する手法のことをいいます。
撮影した位置情報や、カメラの各種パラメータを求めることによって、対象物の”粗い”3次元点群データを作成します。
MVS(Multi View Stereo)
一方「MVS」とは、SFMによって得られた”粗い”3次元点群データを元に、より密度の高い3次元モデルを作成する手法のことです。
作成した3次元モデルにテクスチャーを貼り付け、より現実に近い表現が可能となります。
「3次元モデリング」に、写真測量を用いるメリット
現場での計測時間が短い
現場での作業は、非常に短時間で済みます。対象物の大きさや求める精度にもよりますが、およそ30分〜1時間ほどで計測は完了します。
その後、コンピューターを用いて画像処理を行い、3Dデータを取得します。この作業には、少々時間を要します。長い場合だと、半日〜1日、コンピューターが稼働し続けることもあります。
しかしながら、作業自体は自動で行われるため、トータル的な作業時間は短縮できます。
非接触なので、破損リスクが無い
対象物に直接触れることなく計測が可能。貴重な資料を傷付けたり、破損するようなリスクはありません。
また離れた位置からでも計測できるので、対象物に近づけない場合でも、十分なデータを取得することが可能です。
現状を丸ごと保存
現状の全てを丸ごと3Dデータ化するため、抜けや漏れが発生するリスクは少なくて済みます。
後日、任意の角度や断面のデータを必要になった場合でも、容易に取り出すことができます。
模擬的な修復や、様々な複製が可能
例えば、破損等によってバラバラになった部品を個別に計測し、コンピューター上で合成。CGとしての復元はもちろん、3Dプリンタを使えば、模擬的な修復モデルを作成できます。
展示品の代替物を作成したり、データを調整することで、スケールの異なる複製物の作成なども可能です。
「3次元モデリング」で作成した動画
[西教寺]龍像(滋賀県大津市)
[飯室谷]吽形像(滋賀県大津市)
[西教寺]光秀の墓仏像群(滋賀県大津市)